負け犬の遠吠え 酒井順子

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独身女の聖典、負け犬!

これまで、くすぶれ!モテない系(能町みね子)、貴様いつまで女子でいるつもりだ問題(ジェーン・スー)、嫁に行くつもりじゃなかった(岡田育)など、独身女本はいろいろ読んではきたのだが、これだけはあまりに「圧」が強すぎて逆に読めない…みたいになっていた。でも出版から15年経ち、当時女子高校生だった自分が31歳になったところで読んでみることに。

 

おもしろい。わかる。めちゃくちゃわかる。のですが、出てくる負け犬(独身・子供なし女性のこと)が全員あまりにレベルが高い。みな経済力、仕事能力、容姿、高級な趣味があり、男にもモテる。でも結婚してないからそれだけで「負け」ていると揶揄される。金も仕事も顔も彼氏もあるのにダメなの!?!??!!?!では全部ない私は一体なんなのかと、読みながら負け犬にすら負けた気持ちになってしまい、かなりつらい。

でもそれだけ当時(15年前)は結婚しない女への圧力があったんだなと思う。これだけいろいろ持ってる女の人でも結婚してるしてないだけで大きく立場が変わる時代だったんだな。

2018年現在では、負け犬は全体的に下流化したというか、経済力なし、仕事も非正規(就職氷河期)、容姿特によくない、高級趣味の余裕なし、未婚、子なしみたいになっている気がするのですが(自分がそうだからです)……

 

いちばんいいなあと思ったのは「オスの負け犬」の章で、要は結婚しない女が増えているなら結婚しない男も増えている、その男たちはどうなんだよという話です。結婚は女の問題にされがちですが、ここで男についてビシッと言ってくれてあり、かなり溜飲が下がった。

全体として辛口な批評はあるものの、負け犬への愛に溢れていて、やさしい本でした。

 

この「負け犬の遠吠え」の時の負け犬たちは、今は50代になっているのだが、みんなどう暮らしてきたのだろう。とりあえず筆者の酒井さんご自身は未婚でおられるようで、この後もずっと負け犬をタイトルに入れたエッセイ本を出し続けているので、年代順に読みたい。

私自身が結婚したいかどうかも、いよいよわからなくなってきています。本を読んで考えよう〜とかやっているから未婚なんだろうな!!!!わはは。

 

負け犬の遠吠え

負け犬の遠吠え